時計修復における
卓越した技術と情熱
スイスの伝統と日本の精密性が融合した、唯一無二の時計修復工房。30年以上の経験を持つマスターウォッチメーカーが、あなたの大切な時計に新たな生命を吹き込みます。
ホームに戻るZenith Atelierの歩み
Zenith Atelierは、2010年10月、時計修復への深い情熱を持つマスターウォッチメーカー、高橋健二によって東京・表参道に創設されました。高橋は1980年代にスイス・ジュネーブの名門時計学校で学び、その後15年間にわたりスイスの著名なマニュファクチュールで研鑽を積みました。複雑機構を専門とする工房で培った技術と、日本人特有の繊細さを融合させることで、独自の修復哲学を確立しました。
工房設立の契機となったのは、ある顧客から託された一本のヴィンテージ・クロノグラフでした。祖父から受け継いだこの時計は、複数の修理店で「修復不可能」と診断されていました。高橋は半年をかけてこの時計を完全に修復し、その過程で失われつつある時計修復技術の継承と、真に時計を愛する人々のための専門工房の必要性を痛感しました。この経験が、Zenith Atelierの使命となったのです。
開業から15年、私たちは一貫して「時計の真の価値を理解し、尊重する」という理念のもと、一本一本の時計に真摯に向き合ってきました。機械式時計は単なる時間計測装置ではなく、代々受け継がれる家族の思い出であり、人生の節目を刻む大切な存在です。私たちの仕事は、その歴史と物語を次世代へと繋ぐ架け橋となることです。
現在、工房には4名のスイス認定ウォッチメーカーが在籍し、それぞれが異なる専門分野を持っています。ムーブメント修復のスペシャリスト、ヴィンテージ修復の専門家、複雑機構のエキスパート、そしてケース・文字盤修復の職人。この多様な専門性により、あらゆる時代、あらゆるブランドの時計に対応できる体制を整えています。
私たちの使命と価値観
時計への敬意
一本一本の時計には、製作者の技術と哲学、そして所有者の思い出が込められています。私たちはその価値を深く理解し、最大限の敬意をもって修復作業に臨みます。
真正性の維持
特にヴィンテージ時計において、歴史的真正性の維持は最優先事項です。過度な修復を避け、時計が歩んできた時間の痕跡を尊重しながら、機能の回復を目指します。
技術の継承
失われつつある伝統的な時計修復技術を次世代に継承することは、私たちの重要な使命です。若手技術者の育成と、古典的手法の記録・保存に力を注いでいます。
透明性と信頼
すべての作業工程を詳細に記録し、お客様に明確にご説明します。見積もり、作業内容、使用部品について透明性を保ち、長期的な信頼関係を築くことを大切にしています。
品質基準と修復プロトコル
詳細な診断と記録
修復作業の第一段階として、時計の現状を徹底的に調査します。高解像度マクロ撮影による外観記録、ムーブメントの動作分析、精度測定、防水性能テストなど、多角的な診断を実施。この詳細な記録は、修復完了後の比較資料となり、作業の質を保証します。
診断結果に基づき、必要な作業内容と推定期間、費用の詳細見積もりを作成します。お客様のご承認をいただいてから作業を開始し、作業中に想定外の問題が発見された場合は、必ず事前にご連絡し、対応方針についてご相談させていただきます。
精密な分解と洗浄
ムーブメントは完全に分解され、すべての部品が個別に検査されます。超音波洗浄機による多段階洗浄プロセスにより、古い油分や汚れを完全に除去。ルビー軸受、歯車、バネなど、各部品の摩耗状態を顕微鏡下で精査し、交換の必要性を判断します。
洗浄後の部品は、専用の防塵環境下で保管され、組み立て時まで清浄な状態を維持します。この徹底した清浄管理により、新たな汚染を防ぎ、長期的な性能維持を実現します。
正規部品と精密加工
部品交換が必要な場合、原則としてメーカー正規部品を使用します。当工房は主要スイスブランドの正規部品供給ルートを確保しており、純正品質を保証できます。ヴィンテージモデルなど、正規部品の入手が困難な場合は、工房内の精密加工設備を用いて、オリジナル仕様に忠実な部品を製作します。
自社製作部品は、オリジナルの設計図や現物から精密測定を行い、同等以上の品質基準で製作されます。材質、硬度、表面仕上げに至るまで、オリジナルの特性を再現することで、時計の真正性を損なうことなく機能を回復させます。
クロノメーター基準の調整
組み立て完了後、ムーブメントはクロノメーター基準での精密調整を受けます。5姿勢での日差測定、温度変化テスト、長期安定性確認など、厳格な基準に基づく調整プロセスを経て、最適な精度を実現します。
調整は熟練技術者の手作業により、一台一台の個性に合わせて行われます。機械式時計の精度は、単にパーツの精度だけでなく、組み立てと調整の技術によって大きく左右されます。長年の経験に基づく微妙な調整により、各時計の潜在能力を最大限に引き出します。
最終検査と保証
修復完了後、厳格な最終検査を実施します。防水性能テスト、精度測定、全機能の動作確認、外観検査など、多段階のチェックポイントをクリアした時計のみをお客様にお返しします。検査結果は詳細なサービスレポートとしてまとめられ、時計と共にお渡しします。
すべてのサービスには2年間の保証が付帯します。保証期間中、当工房で実施した作業に関連する不具合については、無償で対応いたします。また、定期的なメンテナンスや相談についても、長期的にサポートさせていただきます。
専門技術と設備
Zenith Atelierの工房は、時計修復に必要なあらゆる専門設備を完備しています。スイスから導入した最新のタイミングマシンにより、ミリ秒単位での精度測定が可能です。高倍率の実体顕微鏡は、髪の毛よりも細かい部品の検査や、微細な調整作業に不可欠なツールです。
複雑機構の修復には、専用の作業台と診断機器を使用します。パーペチュアルカレンダーの調整には、カレンダーメカニズム専用のテストベンチを用い、うるう年を含む完全なサイクルテストを実施します。ミニッツリピーターについては、音響分析機器を用いて、各ハンマーの打音が正確であることを確認します。
ヴィンテージ修復においては、時代に応じた適切な工具と技法の選択が重要です。当工房には、19世紀から現代に至るまでの各時代の工具コレクションがあり、時計の製造年代に応じた最適な方法で作業を進めることができます。また、古典的な手法の記録と保存にも力を入れており、失われつつある技術の継承に貢献しています。
部品製作については、CNC精密加工機とレーザー溶接機を備えており、ミクロン単位での部品製作が可能です。ケースの再構築、ブレスレットのコマ製作、文字盤の補修など、幅広い加工ニーズに対応できる体制を整えています。これらの設備により、入手困難な部品についても、オリジナルの品質を維持しながら修復を完遂することができます。